ask「重岡くんとの出会い」
askで「重岡くんとの出会い妄想をお願いします!」という質問(?)を頂いたので…!
前に考えてたものがあるのでそれを元に書いてみました。主人公は高校1年生になる女の子です。
今日は高校の入学式。緊張と不安で、もうドキドキしながら学校に向かいます。クラスは1組。教室に入るともう、これから1年一緒に過ごすことになるクラスメイトがぽつぽつと座っていて、中には同じ中学同士なのか、もう仲良く話をしている人達もいるんです。黒板に座席表が貼ってあるので、自分の名前を探すと、真ん中の列の前から4番目。「微妙な席だな〜」と思いながら座ります。男女混合の名前順のようです。
女の子は教室をキョロキョロするのもおかしいし、かと言って自分から話しかける勇気もないし。そんなに大人しいキャラではないけど、最初はやっぱり緊張しますよね。クラスには同じ中学だった子もいないみたいだし、もう不安がいっぱいで、膝の上に手を置いて俯いています。すると上から、
「あの、ちょっとすんません」
と声が。自分の横に立ってるのがわかるので、とりあえず顔を上げるとひとりの男の子がこっちを見下ろしてる。「え、怖いどうしよう…!」と思って何も言えずにいると、
「ここ、俺の席やねんけど」
「へ、」
「4番目」
「え、私も4番目で…あれ…?」
と、アワアワしてしまう女の子。きっとそれが顔にも出ていたようで、男の子はフッと笑って、
「名前は?」
「え?」
「名前。教えて?」
「えっと…、」
フルネームを伝えると、振り返って黒板のところまで歩いていく男の子。座席表を確認してまたこちらに戻ってきたかと思うと、ちょっとにやっとした顔で、
「(フルネーム)ちゃんはこっちやで」
と、女の子の座っている席の前、つまり前から3番目を指差して言うんです。
「え、え、うそぉ!?」
「嘘ちゃうし。前後ろ逆に見たんちゃう?」
「え、あ、ごめんなさいっすいません!」
ってもう急いで鞄持って前の席に座る女の子。その姿をちょっと笑って見て、自分も席に座る男の子。
「なぁ、(フルネーム)ちゃん」
と男の子から呼ばれたので「なんでフルネーム…」と思いながら振り返ります。すると、男の子は机の上に新品のノートとマジックペンを出していて、
「(フルネーム)ちゃんさぁ、字上手そうやな!ココ(ノートの表紙)に数1って書いてくれへん?」
「え、何でですか…自分で書けばい
「俺むっちゃ字下手くそやねん!お願い!」
と言葉を被せられ、お願いポーズまでされたら断れません。じゃあ、と机の上にあるマジックペンを手にとってペン先を紙につけて文字を書こうとすると…
「いった!!!!!」
手にビリビリっと電気が走ります。痛い!ていうかビックリ!!ビックリしすぎて急に手を引っ込めた女の子はまたまた腕を机にぶつけてしまうんですよね。
「いっっ!!!!」
クラスの皆が女の子の方に目線を向けます。そりゃあそんな大きな声出したら目立ちますよね。とっても恥ずかしい。しかし、いたずらをした本人は指を指して肩で笑ってる。やばいねんけどって言いながら。
「ちょっと、君!笑いすぎ!」
「あ〜(泣)おもろかった…100点」
と言いながらまた笑う男の子。腹立つ。だいたい何でこんなペン持ってんの。くそガキかよ。腹立つ。
「…全然おもしろくないです」
「(フルネーム)ちゃん、入学早々注目浴びて人気者やな」
あ〜〜〜また思い出してきた!腹立つ!
「誰のせいでっ…!」
「誰?」
「え、と、」
そういえば、まだ男の子の名前聞いてません。
「きみ!あなた!あなたのせいで、
「しげおかだいき」
「え、?」
「俺、重岡大毅」
「え、あ、重岡くんのせいで、
「しげでええよ(笑)」
キーンコーンカーンコーン。
担任の先生が入ってきたので女の子は席について、無事その日入学式を迎えました。
※ おまけ
入学式終わりの帰り道。
「かみちゃんの担任顔むっちゃ怖ない?」
「こわい!しかも背でかい!」
「クラスは?」
「あーまだわからへんな〜」
「かみちゃん人見知りやもんな」
「しげは?しげのクラスどうなん?」
「俺?……あー(笑)」
「何わろてんねん」
「いや…むっちゃおもろいのおんねんけど」
「え、なに?」
「いや、…何もあらへん(笑)」
「は!何やねんそれ!」
これが、くそガキの重岡くんとの出会いです。長くなりました。読んでくださってありがとうございました〜!